先日本サイトで以下の記事を書いていました。
『距離感を掴む方法の一つとして、おじさんおばさんの世代がやっていたこと』
本日の更新はその話にも少しだけかかわる話です。
つい先ほど「しらべぇ」で以下の記事を拝読致しました。
『評論家・宇野常寛氏、キンコン梶原の絡みに憤激 「イジメバラエティを縮小再生産」と苦言』
記事を読んだ率直な感想と致しましては、タレントのキンコン梶原さんの距離感に問題があるとしか思えません。
というよりも、問題は距離感だけではなくもっと深いところにもあるのではないかとすら思いました。
まずこの宇野常寛氏は評論家さんであり、芸人さんではありません。
それ故に、お仕事として「いじられて嬉しい」という職業ではありません。
そして距離感の話で言えば、そういった職業としては対象外になる方についてはですね。
1.既に個人的にある程度仲良くなっており、仲が良いから許してもらえる
か、または
2.自分と同じ「番組やイベントを盛り上げるためならどんなにいじられても良い」という考えを持っている
の、いずれかがわかっている場合に限られるのではないかと思います。
この場合に当てはまらないけどそのイベントでいじりも含めてできる限りのことがしたいと思うのなら、事前に宇野常寛氏に相談し了承してもらっている必要があるでしょう(所謂、根回しですね)。
また、距離感よりも深い問題について。
梶原さんは、芸人さんのサンシャイン池崎さんとスニーカー大好き芸人・ヤスタケさんとの遣り取りでも、炎上させています。
サンシャイン池崎さんの場合は、ご両親に贈った新築の一軒家に対し「公衆トイレじゃないですか?」と発言したことでした。
スニーカー大好き芸人・ヤスタケさんの場合は、大好きなスニーカーをお菓子のスニッカーズに交換するというドッキリ企画でした。
これらは見ているお客さんがどう思うかを考えていないから、炎上してしまったのではないでしょうか。
お客さんの中にはサンシャイン池崎さんのように、ご両親にお家だけではなく他の贈り物をしたことのある人はたくさんいますし、ヤスタケさんのように、スニーカーに限らず好きな物をコレクションして大事にしている人もまたたくさんいるでしょう。
そういう人があの発言を聞いたり映像を見たりした時に、どんな気持ちになるのでしょうか?
「今まではそんなことなかったのに、最近は厳しくなった」
と、もしも梶原さんが思っていらっしゃるとするなら、それは大きな間違いだと思います。
フジテレビの凋落を考えたら、その理由が時代の流れだけではないことがわかるはずです。
昔、とんねるずが出ていたバラエティ番組によって、いじめられた子供がいました。
大人は「仕事でやっている」と理解できるけど、それを理解できない子供によっていじめられたのです。
そのいじめられた子供の声は、当時は届きませんでした。
(「子供のことだから」で無視された子もいれば、親が抗議の電話を直接テレビ局にしてしまって効果がなかった、とか。今はスポンサー企業に抗議の電話をすれば良いって、皆に知れわたってますけどね)
今はその子供が大人になっているわけですよ。
その大人がスポンサー企業に抗議をするわけですよ。
そしてそんなテレビを見なくてもネットがあるわけですよ。
昔からダメなものはダメだった、それが正しい評価を受けるようになったというただそれだけの話です。
それが許されていた昔の方がむしろ間違っていた、私はそのように考えています。
芸人さんを相手にいじりで好きなことを言ったりやったりしたいのなら、それが好きなお客さんだけを集めたライブ会場でやれば良い話です。
その場合は、そういうのを許してくれるお客さんだけが、わざわざお金を払ってその会場に集まってくれているわけですから。
(というわけで、宇野常寛氏の「イジメバラエティを縮小再生産」という表現はかなり的確なものだと思います)